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広島県安芸区矢野

川沿いで南面は隣地の住宅に占拠された三角敷地
西面にはマンションが建ち西日はある程度の緩和を受け前面道路は周辺住民のメイン道路の為交通量が多く敷地からその北側は夕日を受けた坂の町並みが広がり対岸には陸上自衛隊の施設が伺える

川を伝う風は非常に気持ちが良く夏日においても陰にいれば心地よい

近隣にクライアントの親御さんの住まいがあり
行き来も頻繁で家庭菜園はクライアント家族を守るお父さんの大切な庭である

三角敷地のプライバシーと環境

特徴ある三角の敷地に四角の家が建てば
三角の空地が生まれる
その空地は重要で隣地の建物との距離を確保し
採光と通風を呼び込むことでアウトリビングなスペースとなる

また隣地の建物と平行ではなく斜めに配置することで生活視線をずらしお互いの家の奥深くまで視線が届かないというプライバシー確保のメリットもある

太陽に向かって細長く

三角の敷地に長細く配置した理由のもう一つに
南面への面積の確保がある

南面への外壁の面積が大きければ
必然的に家への日照面積も大きくなる
大きな窓を設けなくとも良くなる

今回のプランニングの要点の一つに2Fに居住空間があることで単純に窓を設けてしまっては夏日の日光への 対応が出来ない
その為に水平に長い範囲で日光を受け窓の上下の大きさと高さで夏日の日照と冬日の日照をコントロールする必要性があった

将来的に見える三世代家族への展望

進学・結婚・同居・別居と将来的に必ずライフスタイル変更の時期がやってくる

現状の状況から予測できることをクライアントと話し合い状況に変化可能なプランニングを目指した

昨今の建築基準法の変化により縦増築はもとより
横増築に於いても既存の建物に接続する計画は
非常に困難な時代になっている

そこで予め部屋を増やせるように屋内駐車場・予備室を将来の追加世帯住戸として計画しその部位にも
断熱材等の居住能力を用意した

視線と日照と写真

「カーテンの要らない家」がクライアントからの依頼
カーテンには日除けでも有り視線を遮る役目がある

プライバシー確保と日照の相反する問題には
隣地建物や道路から視線がはずれるように建物の高さを調整し日照角度を考え窓の大きさから庇の長さを割り出すことで解決した

カーテンが無いという条件に
「外を見て暮らせる」というテーマを乗せた
何気ない日常の各所に写真の様に窓を配置
「絵下山の峰」であったり「国道の車や電車の流れ」
「夕焼けに充てたれた町並み」そんな一つ一つに
窓でシャッターを切ってみた

心地よい場所案内犬のチョッパー

この家には家族の一員の愛犬チョッパーがいる
誰よりも心地の良いことに忠実かつ熱心で
誰よりも家族の事が大好きである

そんなチョッパーと一緒に暮らす為に
家族がチョッパーに誘導される様にプラニングした

お気に入りの場所でチョッパーがお昼寝をし
その側で家族が自然に集まりみんなで過ごす
そんな自由で自然とみんなが集まる
生活スタイルがここにはある

ライフスタイルを支える造付家具

この家には数カ所の造付家具がある
造付家具の一つの利点に導線の固定化がある
細かな動きから収容物まで考えてプランニングできるメリットは家全体のスタイルを変えてしまう

家具だからといって収納が多ければ良いとは限らない
AV収納は人を注目させ台所収納は家事の手間を
大きく左右する

クライアントの使い方から始まりいろいろな個性を
見て話させて頂きながら収納の配置から大きさ容量を
考え
プランニングしていきます

開けるキッチンと閉じるリビング

造付家具の一つキッチン収納の一部に「チョッパーの住まい」を設ける提案をさせて頂いた

これはこの家の人が集まる場所「ダイニング」に
少しでも案内人チョッパーが身近に居てほしい為
そんなキッチン収納は奥さんの家事振りを見させて頂き縦3列に分類し各引戸で作業別に分け自在に取り出せるようにプランニング

「リビングを生活感あるキッチンと切り離したい」
しかし「家族とのコミュニケーションと整理整頓」という両方の課題があり「閉鎖出来るような対面キッチン」を考えた結果キッチンの横にダイニングを配置しよりよいコミュニケーションを考えリビングとは大型の引戸で分離可能とした

健やかな風の流れる誘導換気回廊

建物の外形を凹ませる事で建物中心に
風の渦を発生させることを考えました。

その渦の流れを利用して家の各所に
風が 抜けるように部屋を配置
その部屋は全てがつながっており
換気回廊の役目を果たす

換気回廊は暖かい日差しの恩恵から
家族の一員チョッパーの行動により
空間と空間を繋げていく