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みやもとまさたかの考察ブログ-優人舎一級建築士事務所-

WORK LOG 実例録

素敵な出入口

当たり前ですがどんな家にも必ずあるのが「出入口」ですね。
そんな「出入口」ですが「家の顔」と言われます。

玄関の例

今回は私がリフォームする前から出入口が素晴らしいと思ったお家の話をしたいと思います。
上の写真左側の門を抜け右側に入れば玄関へ逆に左に行けば庭へつながります。これだけではよくある流れに感じますが、私が素晴らしいと思った理由はここからです。

窓と道路の高さ

門柱の間に窓が見えますが来客が室内から解る様にこの窓はリビングに繋がっています。この窓の高さが絶妙で門を抜け階段を登っててきた人が見えるぐらいの高さになっています。ですから階段下の道路を往来している人々の視線はそう気になりません。
そして写真で解るように家の前の道路は右側に傾斜がついています。右側に行けば行くほど家との高さはずれていきます。それを上手に利用し玄関戸の正面の道路位置からは玄関戸を開け放しても中が見えないぐらいの高さになります。それを手前の植栽が助ける感じになっています。

一石二鳥の窓

上の写真から玄関の上に四角の窓が見えます。
内側から見ると下の様に吹抜け玄関ホールの明かり取り用の窓とわかります。

玄関の上の窓

ですがこの窓の素晴らしい所は2Fの寝室にも窓がありその室内から窓越しに窓が見えそして外が見えます。このことで2Fにいても道路の様子が伝わってきます。そして玄関正面の植栽がここでも活きています。
寝室からの連越し窓

ただ出入口だからと門と玄関を用意し玄関ホールが暗いからと窓を付けてしまうと1個1個がばらばらの役目しかしてくれません。
それぞれの関係性を考えた上で1つの物で2つ3つの役割をさせてしまう。家の間取りだけを見ていてはこのような事は出来ないと痛感させられます。家の周りを含め道路も家づくりには欠かせない材料なのですよね。
ここの素敵な出入口をもっと素敵になるように考えながらリフォームさせていただきました。

見通す家」(url:http://www.yuujinsha.com/pages/works/06.html)

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